ハッキリ言って、好みです。予算の問題、立地の問題、間取りや工法等様々な制約がありますので、一概には言えません。しかし、私自身、何千棟の家を見てきた経験から言えるのは、擁壁の家は、できることなら避けられた方が無難です。
新築住宅を購入するならともかく、中古住宅を購入される場合、擁壁にクラック等の問題があると、間違いなく家が傾斜している可能性が高いです。
また、目視した結果、擁壁自体に問題がなくても、基礎にクラック等が生じている場合、地盤沈下や不動沈下を起こしていることが多々あります。現実に、最近でも、大手ハウスメーカーが施工した擁壁の上に立っている住宅で、見た目は、築15年の非常にきれいな住宅でしたが、地盤沈下を起こしている住宅がありました。また、2017年10月におきた奈良県三郷町の擁壁崩落の事故等もあります。
もちろん、擁壁補強工事を行えば、問題なく長期間、安全に住むことができますが・・・。古い擁壁の補修・補強工事は、金額がかかります。そのため、中古住宅を購入される場合、すでに、擁壁の年数が経ってますので、購入されるときは、問題がなくても、いずれ擁壁の補修や補強工事をしなくてはいけない可能性があります。その時に、予想外の費用がかかる可能性があるので、擁壁の家はできることなら、避けられた方が無難だと思います。